今週のドラマ


≪ようこそ、わが家へ #8≫
  おおう、いよいよ佳境で、バタバタと謎が解明されて行きますな。 気持ちがいいくらいです。 つまり、この一連の犯行は、複数の犯人が、それぞれ、バラバラに暗躍していたというわけですな。 それは、読めんわ。 なまじ、幸せそうな家庭だから、人の恨みを買ったのだとしたら、おちおち、幸せにもなれませんなあ。

  南果歩さんが演じている母親ですが、この人もまた随分と、特徴があるキャラですなあ。 こういう天然な人は、いない事はないですが、割と珍しいです。 現実社会が厳しくて、こういう、のほほんとした生き方をしていると、他人に、よーく、喰われてしまうんですな。 娘がいるのに、性格的に、さほど似ていないのは、ちと、リアリティーに欠けますか。 普通、母親と娘というのは、気持ちが悪いくらいに、キャラが似ているものです。



≪心がポキッとね #9≫
  テンションが上がらないまま、少しずつ、話が進み、何とか纏まる方向へ向かっているようです。 「こういうスタイルのドラマなのだ」と、割り切って考える事もできますが、これを認めてしまうと、日本のドラマ界の為にならないような気がするのです。 「こういうのでいいのなら、自分にも作れる」と言う、監督・演出家志望の若手が、たくさん、いると思うのですが、ドラマというのは、ドラマチックな事が起こって、初めて、ドラマと言えるのであって、雰囲気を優先して作るものではないです。 そういうのは、後からついてくるものではないですか?

  みやこが、モデルの仕事に失敗するところと、江里子を誘って、将棋所にしけこむ場面は面白かったです。 最も、モデルらしい人だけが、駄目出しを喰らうところに、落差があって、笑えました。 つまりその、水原さんは、普段、みやこのガニ股歩きを、演じているわけですな。 そちらの方も、かなり、難しいと思いますが。 将棋所の方は、「え? 若い女同士で、将棋をやるの?」と思ったら、山崩しをやっていたので、「なんだ・・・」と思ったら、その後、やっぱり、将棋もやっていて、二回騙されました。



≪Dr.倫太郎 #8≫
  外科の蓮見医師が、心因性の視力低下を起こしているのに、理事長の為に、高度な手術を引き受けざるを得なくなる話。 外科は、ドラマのネタにし易くていいですなあ。 手術場面を出せば、それが、自然に、クライマックスになるわけですから。 その点、精神科は、いけませんわ。 「これから、ゆっくり、治して行きましょう」で、終わるしかないものね。 その上、結局、完治はしないのですが。

  通しのエピソードの方も、進んではいますが、そちらは、明良の母親の都合で、すぐに巻き戻されてしまう可能性が高いので、今回の段階では、何とも言いようがないです。 5千万円ねえ・・・、金銭感覚が崩壊しておりますな。 それだけ稼ぐのに、何十年かかるのよ? いっそ、殺してしまって、自首して、服役して、出て来た方が、早いんじゃないでしょうか。 それは、さすがに、まずいか。 合法的に対策を取るとして、恐喝罪で訴えられないんですかね?

  そもそも、明良が母親に金を渡さないようにすればいいわけですから、まず、明良を説得しなければ、始まりませんな。 ところが、明良も夢乃も、母親の関心を、金で繋ぎ止めたいという点では、意見が一致しているから、始末が悪い。 まったく、イラつく設定のドラマですわ。



≪ヤメゴク ~ヤクザやめて頂きます~ #8≫
  橘組組長が、息子を仮出所させる為に、人権派弁護士のシャブ中の娘を監禁させたのを、主人公達が助け出す話。 実際は、もっと複雑ですが、まあ、ドラマの一回分の梗概なんて、どの回の話か分かれば、それで充分でしょう。

  通しのエピソードの方で、各勢力の関係がややこしくなっており、漫然と見ていると、誰が何を企んでいるのか見失ってしまうようになりました。 こういうのは、あまり、よくない傾向でして、見せ場がアクションのドラマである場合、視聴者は、頭を使わせられると、不機嫌になります。 見るのが、面倒になってしまうのですよ。

  だんだん、主人公が壊れて来ました。 とにかく、実の母、実の父が赦せなくて、それで、頭が満杯になってしまっているわけだ。 最初は、主人公が、どうこう言いながらも、「正義」を実行する話だと思っていたのですが、そうではなくて、これは、「復讐」の話だったんですな。 個人的な恨みが動機だと思うと、主人公に共感する気持ちが薄くなります。 元々、共感を許さないようなキャラである事は、また別にして。



≪アイム・ホーム #8≫
  妻の不倫疑惑に衝撃を受けていたら、実は、自分にも不倫相手がいたという話。 妻の方は、結婚前の交際のようで、不倫とは言えないわけですが、主人公のは、言い訳のしようがない、正真正銘の不倫。 これを告白しないまま、妻の過去を探る事になるのだとしたら、自分の事を棚に上げているどころの話ではないです。 だけど、もし、息子が、他の男の子供だったら、そりゃあ、不倫を超える大問題ですなあ。

  ラスト近くで、第十三営業部の部長が、主人公の過去に絡んでいるらしいと分かりましたが、それには、虚を突かれた感じです。 わざわざ、西田敏行さんを連れて来ているのだから、ちょい役は不自然である事に、とっくに気づくべきだったと、不明を恥じなければなりますまい。 西田さんは、コミカルなイメージも強いので、コメディー・パート担当として呼ばれたのだと思っていたのですよ。 してやられたという感じ。

  本来、私は、コメディー好きで、シリアスなドラマ、特に、男女関係の絡むものは、苦手なんですが、このドラマに関しては、見ていると、あっという間に、時間が過ぎます。 つまり、面白い証拠なのです。 今期では、≪心がポキッとね≫が一番長く感じ、≪Dr.倫太郎≫が、それに続きますが、≪Dr.倫太郎≫は、一時間、ぎっちりやるから、実際に、長いんですよね。 問題は、わざわざ、そうするほどの中身がないという点ですが・・・。



≪アルジャーノンに花束を #9≫
  話が順調に進んでいると言えば、そんな気もするし、もたついていると言えば、そんな気もしますな。 河口社長の娘の病気に関わる事になったせいで、本筋が、ボヤけてしまいました。 そちらも、出した以上、何とか形をつけなければならないわけですが、物語全体の佳境で、焦点が二つになってしまうのは、厳しいです。 つまりその、主要登場人物の中に、主人公の運命よりも、河口梨央の運命の方が大事になってしまっている者が出て来ていて、相対的に、主人公を見舞う悲劇への注目度が落ちてしまうのです。

  主人公が、梨央の所に駆けつけた時、まるで、医師のように振舞っていたのには、違和感を覚えました。 主人公は、生理学・薬学の研究者としては、天才級になっていますが、医師としては、全くの素人でしょうに。 医学や医療は、本や論文だけ読んで分かるような事ではないですよ。 本物の患者を相手に経験を積ませなければ、使い物にならないから、インターン制度があるんでしょうが。

  それにしても、梨央役の女優さん、逞しい顔つきをしていてますねえ。 とても、病人には見えない。 元気いっぱいで、「やったるで~っ!」という感じの、前向きで健康的な役がよく似合いそうです。 いつ死ぬか分からんという役なら、病的に線が細いとか、生気がないとか、顔色が悪いとか、そういう人がいなかったんでしょうか。 探せば、絶対見つかると思うんですが。



≪不便な便利屋 #9≫
  自称、主人公の父、梅本氏の身の上が明らかになる話。 今回は、面白かったです。 これは、たぶん、主要登場人物を設定した段階で、思いついていたストーリーなのでしょう。 ヤクザがうろついている伏線も回収されたので、すっきりしました。 病気の件も、「刑務所に25年」の件も、驚くくらい、うまく嵌まっていて、大笑いしました。 面白ければ、誉めるのに、何のためらいもないです。



≪ドS刑事 #9≫
  コスプレ趣味と、有害物質入り商品の問題を組み合わせた話。 これを見て、話に違和感を覚えた人がいると思いますが、それは、全く関係ないものを、無理やりくっつけているからです。 どちらかを別の要素に入れ替えても、話が成り立つのが、その証拠。 もし、映画だったら、その点だけで、0点つけるところ。 コスプレ趣味を中心にするなら、コスプレ趣味に関係がある社会問題を探し、有害物質を中心にするなら、有害物質の影響を被る趣味を探すべきでしょう。

  ナンセンス・コメディーなら、全く無関係な組合わせも許されますが、このドラマは、そのカテゴリーには入れるには、真面目過ぎですし、ナンセンス・コメディーであっても、両者が無関係な事について、何かしら、ツッコミが必要です。 どうも、無関係なものをくっつけてしまっている事に、作り手が気づいていない気配が感じられます。



  以上、今週のドラマでした。