7602 ≪日産・2代目ステージア / 日産・2代目ノート≫

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≪写真上≫
  日産の、2代目ステージア。  2001年から、2007年まで、生産販売されていた型。

  ステージアは、初代(1996年-2001年)の方が、印象が強いです。 発売前に、当時の社長が、「こんな大きな車が売れるか」と文句を言ったけれど、いざ売ってみたら、人気車種になったという逸話つき。 その結果、その社長は、デザインや企画について、何も言えなくなってしまい、日産の衰退を早めたのではないかと・・・、いや、それは、私の想像に過ぎませんが。

  で、この2代目ですが、私は、こういう、ダイナミックなデザインが、あまり好きではなくて、売っていた当時は、ピンと来ませんでした。 しかし、今、見ると、悪くないと思います。 ステーション・ワゴンが流行らなくなり、目にする機会が減ったから、希少価値で、そう感じるのかも知れません。

≪写真下≫
  遠くから撮ったので、写りが悪くて恐縮ですが、日産の、2代目ノートです。 2012年からの現行モデルで、日産の屋台骨を背負っています。 巷にある日産車の、半分は、ノートだと思いますから、ちょっと出歩けば、いくらでも、現物を見る事ができます。

  現物を見ていただければ、感覚的に分かると思うのですが、最先端の鏃形デザインをもつ、存在感がある車でして、しかも、適切なサイズで、スポーツ・ユースも、ファミリー・ユースも、何でも来いという感じ。 欠点が見つかりません。 この車、常に販売台数ランキングの上位を占めていますが、売れて当然、ちっとも、不思議だと思わないです。

  日産は現在、企業イメージ的には、地を這うがごとき、最低の状態になっていますが、この2代目ノートの、開発、生産、販売、整備などに関わった人達は、それに関してのみ、胸を張り、自尊心をもっても良いと思います。

買い出しは朝に限る。≪陰陽師≫

  終日、曇り。 気温が上がらず、昨日に引き続いて、寒い日になりました。


  朝8時頃から、車を出し、一人で、イオン系スーパーへ。 さすがに、この時間だと、客は疎らです。 一人で買い出しに来るなら、この時間帯に限るか。


  後は、昼寝と読書で、過ごしました。 どうも、昼寝で見る夢は、悪夢が多い。 中身は、忘れてしまいましたが。



≪陰陽師≫
  テレビ朝日の、新作スペシャル・ドラマ。 佐々木蔵之介さんが、安部晴明。 原作は、夢枕獏さんの、≪陰陽師 瀧夜叉姫≫。

  陰陽師は、原作がどれであるかに拘らず、映像化すると、同じような雰囲気の話になるようですな。 岩手県奥州市の「藤原の郷」に、おんぶにだっこで撮影した模様。 ほぼ、藤原の郷だけで、2時間のドラマが撮れるのだから、凄い。 しかも、平安時代が舞台なのに。 それでいて、別段、安っぽく感じられるところはありませんでした。

  ただ、面白いかどうかと言うと、かなり、疑問。 陰陽師ブームの頃から、20年近く経っているわけで、全くピンと来ない世代もあると思います。 アクションより、もそっと、文系的な拘りが入っていれば、知的好奇心が湧くと思うのですがね。

7601 ≪庭の花≫

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  うちの庭で、2月28日の撮影。

≪写真上左≫
  西塀の一重椿。 一輪一輪は、汚いですが、たくさん咲いて、華やかさを醸し出しています。

≪写真上右≫
  庭の東南隅のアロエ。 花が終わりました。 芯だけ残っています。 この中に、種が出来ているのかもしれませんが、見た事がありません。 もう、アロエは、増やさなくてもいいです。

≪写真中左≫
  物置前の、菫(スミレ)。 別に植えたわけではないのですが、自然に、群落を形成しました。

≪写真中右≫
  東南花壇に自生して来た植物。 現在、人の肩くらいの高さですが、葉っぱが出るだけで、花が咲きません。 花が咲かないから、何の木なのか、いつまで経っても分からないままです。

≪写真下≫
  メインの植え込みの、八重椿。 これは、まだ、花弁が萎れていませんな。 背景は、隣家の物置の波板壁。 不粋ですが、この物置のお陰で、隣家を直接見ないで済む、目隠しになっています。

雨。新局面。

  夜来、雨。 割と静かに、昼過ぎまで降り続きました。 関東は雪だったのですが、静岡県東部は、寒くなったものの、雪になるほど、気温は下がりませんでした。


  雨戸を閉めて、パソコン作業と昼寝で過ごしました。 午後3時頃、外を見たら、晴れていて、自室だけ、雨戸を開けました。



  局面が変わったようなので、新型肺炎の話を。

  日本全体で、認定感染者が、日当たり、200人を超えたとの事。 テレビの報道関係番組は、東京の事ばかり言っていますが、それは、局が東京にあり、自分達の生活に直結するから、心配で仕方ないのでしょう。 尻に火が点いて、動揺し始めたわけだ。 その割には、報じている面々は、相変わらず、無マスクだけど。 死にてーのか、おまいら。

  東京で、40人台が、三日続いて、次が、60人台? アホ臭い。 そんな数字を、実際の感染者数だと思っているとは、良く言えば、お人好し、悪く言えば、間抜けの度が過ぎる。 市中感染が始まってから、1ヵ月以上経っているのに、そんな少人数であるはずがないでしょう。 鼠算で増えるんですよ。 分かっとんのかいな?

  普通に考えれば、100万人台は超えていると思うのですが、そういう数字を挙げると、まるで信用しない人が多いと思うので、とりあえず、10万人台と言っておきましょうか。 それでも、日当たり、60人とか、200人とかいう数字と比較すると、途方もない数だと思うでしょう?

  五輪延期が決まった後、急に増え始めた様子を見ると、「五輪開催の為の偽装」で、認定感染者数を低く抑える為に、検査許可数を操作してしたのは、間違いないと思います。 大まかに考えて、延期決定前までは、日当たり50人くらいが目安にされていたのが、延期決定後、100人に増やされたというところではないでしょうか。 昨日、200人出てしまったのは、東京と千葉で大きなクラスターが出たのが理由で、検査許可数を、200人に上げたかどうかは疑わしいです。 偽装していた人間が、偽装を解く、もしくは、緩める場合、偽装していた事がバレないように、少しずつ上げると思うからです。

  検査許可数を操作しているけれど、例外があり、クラスターの周辺と、帰国者に関しては、全員調べるというのが、延期決定前からの方針だったのだと思います。 ここ数日、急に増えている、「感染経路不明者」については、延期決定後に、「少しずつ、検査数を増やす」という方針に変わったのでしょう。 「肺炎の症状が出たので、病院に行ったら・・・」というケースは、以前は、門前払いされていたのが、検査するように変わったのが、その証拠。 しかし、やはり、まだ、検査許可数は、操作されていると思います。

  クラスターや帰国者よりも、感染経路不明者の方が、遥かに始末が悪いのであって、一人見つかったら、その周辺に、少なくとも、十数人はいると思った方が良いです。 そして、その十数人、一人一人の周辺にも、それぞれ、十数人がいると・・・。 鼠算式に増えるというのが、感覚的に分からない人は多いと思いますが、こういう事です。 時間が経てば経つほど、倍々で増えて行くわけだ。 マルチ商法なども、鼠算ですが、あれは、勧誘するのに、日数がかかる。 新型肺炎ウィルスは、一日で何人にもうつるので、拡大スピードが、比較になりません。

  たとえばの話ですが、ウィルス検査に当たっている人達に、「感染者を一人見つけたら、一万円の手当てを出す」と言ったら、眼の色を変えて、探し始めると思いますが、東京・大阪などの都市部では、「入れ喰い」状態になると思います。 それも、一本釣りではなく、底引き網的な、入れ喰い。 夜の盛り場を、マスクなしで歩いている酔っ払いどもを捕まえて、片っ端から、検査していけば、半分以上、感染者なのでは?

  大都市部だけではないのであって、地方にも、感染者は、たくさんいると思いますねえ。 感染者ゼロの県というのが、未だにありますが、馬鹿も休み休み言いなさい。 県境を封鎖しているわけでもなく、ドカドカ行き来しているのに、感染が県境で止まってくれるわけがないでしょうが。 検査していないから、引っ掛かって来ないだけです。 感染者が、数人台という県も事情は全く同じで、検査していないから、少ないように見えるだけ。 だから、検査能力にゆとりがある県は、サンプリング調査をしなさいと言うのよ。

  ワイド・ショーに出て来る、タレントのコメンテーターの中には、「日本では、抑えられている」などと、真顔で言っている人もいますが、皮肉ではなく、本心なのだとしたら、気の毒を通り越して、大迷惑です。 そういう人間は、感染を、「どこか、自分とは関係ない所で起こっている、他人事」だと思っており、普段と何の変わりもない生活を続けようとするので、スプレッダーになっている危険性が大変高いです。

  
  検査許可件数は、段階的に増やされてはいるものの、上限は考えられます。 まず一つが、医療機関が満杯になってしまって、これ以上、収容できないから、認定感染者を増やさないようにするというもの。 これは、今までにも、事前回避目的で、行なわれていた事ですが、これからは、実際に、満杯になってしまうわけですな。 東京では、今現在、すでに、満杯のようですが。

  もう一つは、検査能力の上限に達してしまうというもの。 何せ、五輪延期決定前までは、検査数を増やす必要がなかったので、検査能力を上げる必要性もなく、実際には、何の努力もして来なかったんじゃないでしょうか。 新型肺炎騒ぎが始まってから、すでに、2ヵ月ですが、その間、何もして来なかったのだとしたら、驚くべき怠慢。

  しかし、「五輪開催の為の偽装」や、「集団免疫作戦」などという信じられないほど愚かな方針が罷り通っていたのであれば、役所仕事としては、そんなもんでしょう。 役所というのは、一般の会社以上に、ルーティーンな仕事をしている組織でして、それ以外の仕事に、能力の発揮を期待するのは、無理な相談です。

  クルーズ船が、いい例ですが、そんな役所の中でも、窓際族で、仕事がない人達が狩り出され、寄せ集めの俄かチームを作って、事に当たったのだと思います。 そういう寄せ集めチームができると、まず、何が始まるかというと、マウンティングでして、「俺の方が偉い」、「私の方が、入省が早い」、「自分の方が、年長」などと、チーム内の上下関係を決めるのに、何週間もかけます。 そんな状態で、未経験の仕事に当たって、万全の処置などできるわけがない。

  今、感染ルートの調査をしている人達も、同様でしょう。 「調査は、専門チームがやっているのでは?」ですって? そんなチームなんか、あるもんですか。 役人か、非正規雇用者か、バイトか、医師免許も看護師免許もない、普通の人がやってるんですよ。 その調査員達も、一日一回くらい、検査した方がいいと思うなあ。 感染者を追っているんだから、うつらないと思う方が変です。 調査員が感染させて回っているというのも、充分、考えられる。


  集団免疫作戦に関しては、未だに、口にする人がいます。 直接、言わなくても、「ウィルスとは、共存すべきだ」というような事を言っているのは、その一派です。 トランプ大統領や、イギリスの首相は、以前は、その一派でしたが、今は、転向しています。 「過ちを改むるに憚る事なかれ」とは言いますが、できれば、最初から、過たないでくれた方が、良かったなあ。 ちょっと考えれば、誰でも、分かる事なんだから。

  イギリスの首相は、自身も感染してしまいましたが、「犠牲が出るのも、やむを得ない」と言っていた人だから、自業自得ですな。 未だに、遠隔で政務を摂っているそうですが、周囲も周囲だ。 短期間で、考えを、180度変えた人を、よく信用できますね。 国民に呼びかける放送で、「外出するな」などと、偉そうに命令していましたが、それが、つい数日前まで、「犠牲もやむなし」と言っていたのと、同じ人間の同じ口なのだから、呆れます。

  日本では、そんな人物を、「要請・丸投げ」ばかりの日本の政治家と比較して、「イギリスの首相は、はっきり、指示を出している」などと、賞賛している人もいるのですが、いやあ、そんな、誉めるような人物ではないと思いますよ。 なにせ、ついこないだまで、「犠牲もやむなし」と言っていた人なわけですから。 綸言汗の如し。 一度言ってしまった事は、消えません。

  ブラジル大統領は、未だに、その一派ですが、考え方を変えないようなら、早く、他の人間に代わらせた方がいいと思います。 選挙をしなくても、弾劾で罷免し、誰でもいいから、まともな対策を取ってくれる人に、代行をしてもらえばいいです。 常識的に、衛生当局の進言を聞いてくれる人なら、とりあえず、充分。

  集団免疫作戦は、想定される犠牲者数が、あまりにも多いので、もはや、「たわごと」レベルの扱いになっています。 インフルエンザと同じくらいの死者数なら、日本で、1万人くらいで、それでも、大変な数だと思いますが、イギリスの研究機関の試算では、イギリスだけで、40万人やら、50万人といった数字が出て来て、恐らく、イギリス首相が、考えを変えたのは、想像していたのと、桁が違う数字を聞かされたからでしょう。 人口比から見て、日本では、100万人以上という事になりますが、いくら、「年寄りが死ぬ分には、年金財政的に都合がいい」と思っている不逞の輩でも、100万人以上死ぬ事を想像したら、ビビるでしょう。

  
  外国の事に眉を顰めてはいられないのであって、情報が入って来る範囲内では、日本が、一番、まずいです。 「五輪開催の為の偽装」は、人命とスポーツ大会のどちらが重要か、そんな簡単な事に判断がつかなかったという点で、あまりにも、愚かしい。 1月末から、すでに、新型肺炎騒ぎが始まっていたのに、2ヵ月近く、感染拡大に、知らぬフリをして来たわけで、時間のロスは致命的です。

  はっきり言って、手遅れで、すでに、蔓延と言っていい状態になっていると思われ、感染者を早期に発見して押さえ込む、韓国方式の対策は、とれなくなっています。 となると、徹底管理の中国方式しか、収束させる方法はないですが、それも、無理だと思います。 日本で、個人の行動管理ができるとは、とても思えない。

  例の、スマホに、緑・黄・赤のQRコードが示され、その人物の感染危険度が分かるという、あのシステムですが、高齢化社会で、そもそも、スマホを持っていない人間が、何割といる日本では、とてもとても・・・。 せめて、活動が激しい、若い世代だけでも、やった方がいいと思いますが、スマホがありさえすれば、できるというわけでもありません。

  あのシステムの中枢は、AIやスーパー・コンピューターでして、日本では、とてもとても・・・。 そもそも、ソフトがない。 中国では、SARS以降、こういう事態もあろうと、予め準備していたから、すぐに導入できたのだと思いますが、日本で、今から、AIやスパコンを用意し、ソフトを開発していたら、実用化は、何年後になるか分かりません。 社会のIT能力が低過ぎて、そもそも、お話になりませんが、意識の問題も、また、大きいです。

  あのシステムが紹介された時、日本での反応は、「こんなに、個人の管理が厳しい」、「極端過ぎて、呆れた」という批判オンリーで、「日本でも、導入した方がいいのでは」という意見は皆無、絶無でした。 その見方は、今でも変わっていないと思いますが、感染を人為的に収束させたいのなら、あそこまでやらなければ、対策が足りないと考えた方がいいです。 あのシステムは、感染者を極力早く見つける為には、どうしても、必要なのであって、おそらく、政治家や役人にも適用されていると思われます。 人間なら、全員に。

  それを、「行き過ぎた管理社会の証明」としか見れなかったのが、熱が出るような大間違い。 また、そういう下司な見方しかできない人に、考え方を変えさせるのは、不可能に近いです。 断言してもいいですが、日本では、絶対に、導入されません。 よしんば、政府が導入したいと思っても、能力的にできません。 つまり、人為的収束は、不可能と決まったようなものです。


  中国では、2月の初め頃に、鐘南山という医学者が出て来て、AIに計算させた、「2月後半にピークが来て、3月末までには、収束する」という予測を発表し、その後、ほぼ、的中しました。 なぜ、「ほぼ」かというと、実際には、3月半ばには、収束してしまったからです。 おそらく、鐘氏が計算のベースにしたのとは、別の対策が重ねられたから、早く収まったのでしょう。

  中国は、天才が、ごろごろ出て来る社会でして、鐘氏も、その一人だと思われます。 一方、日本は、秀才はいるが、天才は出ない社会で、ああいうタイプの医学者が、一人も見当たらない。 ビッグ・データや、AIを使いこなせる医学者は、いるんでしょうか? たぶん、いないと思います。 専門家はいますが、彼らが、感染症学の、ごくごく基礎的な知識と、「大体、こうなるんじゃないか」程度の想像で、ものを言っているのは、明らかです。

  素人が見ても、操作されていると分かる数字を、よりにもよって、学者が、現状分析の根拠にして、よくも、「もちこたえている」なんて、いい加減な事が言えたものだ。 流行語大賞を授けて、末永く後世に遺すべきでしょう。

  「集団免疫作戦」を政治家に吹き込んだ医学者がいたとしたら、国賊もの。 人の命を何だと思っているんだ? 死者を織り込み済みなど、言語同断。 割合で、生死を決められて、たまるか。 大方、「自分や家族には、うつらない。 死ぬのは、他人だけだ」と思っているのでしょう。 何を根拠に、そんな事を信じているんだ? うつるよ、誰にでも。 実際、そうなっているだろうに。

7600 ≪江戸川乱歩全集⑭ 化人幻戯≫

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≪江戸川乱歩全集⑭ 化人幻戯≫

江戸川乱歩全集 第十四巻
講談社 1979年10月20日/初版
江戸川乱歩 著

  沼津市立図書館にあった本。 ハード・カバー全集の一冊。 箱やカバーがあったものと思いますが、外されて、ビニール・コートされています。 二段組みで、長編2、短編1の、計3作を収録。 


【化人幻戯】 約130ページ
  1954年(昭和29年)11月に、「別冊宝石」に、その後、翌年1月から10月まで、「宝石」に連載されたもの。

  元侯爵の家に出入りしていた青年三人の内、一人が、断崖から落ちて死に、もう一人が、自宅の密室で、拳銃で撃たれて死ぬ。 元侯爵と夫人には、完全なアリバイがあった。 一人残った秘書の青年は、元侯爵夫人に誘惑されて、深い関係になっていたが、ある時、夫人がつけていた日記を読んで、そこに書かれていた事件の推理に驚愕し、明智小五郎に、日記を読ませたところ・・・、という話。

  江戸川さんの、戦後初になる、オリジナル長編。 しかも、たぶん、江戸川さん初の、本格トリック物長編です。 おそらく、当時の読者や出版関係者は、期待で胸膨らませて読んだと思うのですが、残念ながら、出来はよくありません。 ゾクゾク感がほとんどないのが、失敗している証拠です。

  以下、ネタバレ、あり。

  トリックですが、断崖から落ちる方は、犯人が、遠くから、落ちる様子を見ていて、その場にいなかったから、アリバイがあるというもの。 拳銃で撃たれる方は、ちょうど、ラジオで、ある番組をやっていた時に撃たれたのが分かっているが、犯人は、その番組を自宅で聴いていたから、アリバイがあるというもの。

  で、謎解きは、アリバイ崩しになるわけですが、夫人の日記に書かれていた推理を読むという形で行なわれます。 そこが、うんざりするくらい、理屈っぽくて、長ったらしい。 人間の代わりに、マネキンを落としたというのが、どうにもこうにも、リアリティーに欠けます。 テレビの刑事ドラマや2時間サスペンスを見ていても、高い所から落としたのが人形である事は、よほど遠くからでも、一目瞭然で分かります。 トリックとしては、最低レベルですな。

  拳銃の方のトリックは、家中の時計を操作して、時刻を錯覚させるというものですが、リアリティーは問題ないものの、やる事が、あまりにも地味で、あっと驚くようなところが、全くありません。 その地味な作業の説明を、時間表まで使って、くどくど続けられると、ゾクゾクするどころの話ではなく、飛ばし読みするなと言う方が、無体です。

  動機は、変わっていて、犯人の異常な性格によるものなのですが、そういう事は、ラストで明智が説明するまで、全く触れられておらず、動機面で、犯人を推理する事ができない点は、アンフェアですな。 ただ、日記が出て来た時点で、犯人は分かってしまいますけど。 推理と関係ないところで、犯人が誰かを気取られてしまうのも、失敗している証拠ですかねえ。 いいところがない。

  夫人と、秘書の青年との愛欲場面というのがあり、そこは、多少、読み応えがあります。 といっても、官能小説のような下品な描写ではなく、名作クラスの恋愛小説に出てくるようなものです。 しかし、推理小説なのですから、そういうところが優れていても、評価のしようがないですねえ。

  戦後9年も経っていて、横溝さんらが、本格トリック物を、次々と発表しており、当然の事ながら、江戸川さんも、それらを読んでいたわけですが、それで尚、このレベルのものしか書けなかったのは、本人はもちろん、読者も大いに、落胆した事でしょう。 実際、好評ではなかったと、解題にあります。

  江戸川さんが、戦前に、本格トリック物の長編を書かなかったのは、機械仕掛けなどが多い本格トリック物を、子供騙しと見下していたのが、大きな理由だと思いますが、そう思っている人であるからこそ、本気で書いても、やはり、子供騙しにしかならなかったのでしょう。

  横溝さんの金田一物を読んでも、子供騙しと感じるところは、全くありませんが、この【化人幻戯】に、子供騙しっぽさを感じない人はいないと思います。 同じように、クリスティーやカーの作品を読んでいても、大人の読み物として読んだ人(横溝さん)と、子供騙しと思いながら読んだ人(江戸川さん)では、受け取った影響が、まるで違ったわけだ。

  この作品、1995年に、≪名探偵 明智小五郎 【吸血カマキリ】≫として、ドラマ化されていて、私は、それを見ているんですが、そちらは、原作より、尚悪くなっていました。 無声映画のような映像で、コメディーっぽくしてしまったのは、不粋。 本格トリック物なのに、人間ドラマに仕立てようとして、犯人と明智との過去の因縁を盛り込んだりしたのが、重ねて、不粋。 犯人の異常性格が、動機となっているのが、原作の最大の特徴なのに、それを消してしまったのでは、子供騙しのトリックしか残らないわけで、鑑賞のしようがありますまい。


【影男】 約138ページ
  1955年(昭和30年)1月から、12月まで、「面白倶楽部」に連載されたもの。

  天才的な知能と行動力を持ち、犯罪者を恐喝して生計を立てつつ、好奇心の趣くままに、裏社会を泳ぎ回っている男が、殺人を業務としている会社や、地底にパノラマ・パークを作って、女性の誘拐を事業にしている人物らと、交流したり、対決したりする話。

  前半は、【猟奇の果】に似た雰囲気で、軽いノリで、ポンポンと話が進みます。 犯罪のアイデアが、いくつか出て来て、それは、面白いです。 パノラマ・パークの場面は、【パノラマ島奇談】や、【大暗室】などの焼き直し。 たぶん、犯罪アイデアだけでは、枚数を埋められなくなってしまい、開き直って、書きたいものを書いたら、焼き直しになってしまったというところでしょう。 

  登場人物が、犯罪者ばかりなので、収拾をつける為に、明智小五郎を登場させるに至って、物語のバラバラ度が、頂点に達する観あり。 何とか、踏ん張って、明智に頼らず、最後まで、速水を主人公で纏めれば、それなりに面白くなったと思うのですがねえ。 もっとも、そうしたとしても、パノラマ・パークは、余分ですけど。


【防空壕】 約11ページ
  1955年(昭和30年)7月に、「文芸」に掲載されたもの。

  空襲下の東京で、逃げ惑いながらも、炎や爆発の美しさを感じていた男が、迷い込んだ、ある屋敷の防空豪で、美しい女と二人きりになり、極限状況の昂揚で、情交するが、実は、その女性は・・・、という話。

  冒頭から4分の3までが、男の回想、終わりの4分の1が、女の回想。 男の回想部分は、江戸川さん独特の、背徳的欲望が出ていて、名作級。 死の縁まで追いやられると、却って、性欲が掻き立てられるというのは、植物が枯れそうになると、たくさん花を咲かせるのに似ていますな。

  ところが、女の回想部分で、落とし話にしてしまっていて、大いに白けます。 意外な結末ではありますが、ショートショートとしては、下世話過ぎ。 むしろ、男の回想部分だけにして、翌朝、防空豪から出たら、バラバラに吹き飛ばされた女の死体を見つけたといった結末にした方が、味わい深くなったと、惜しまれます。

体重式ビード・ブレーカー作る。

  昨夜は、嵐。 朝には、雨風ともに収まりました。


  外掃除の後、タイヤの、ビード・ブレーカーを作りました。

  普通、売っているのは、長さ60センチくらいある梃子式で、結構な大物です。 物置にある材料で、それを作るつもりでいたのですが、大掛かりな物を作るのには、大きな覚悟が要ります。 何せ、心が折れているので、なかなか、手間暇をかけようという気になれません。

  で、とりあえず、小さい方から試してみようと思い、角材を組み合わせて、長さ、23センチくらいの、体重式を作ってみました。 チューブレス・タイヤのビードは、タイヤの上に靴のまま乗ったくらいでは、絶対に外れませんが、小さな鍬のような刃で、一ヵ所に、高い圧力をかければ、外れます。 刃と言っても、木の板で作ったもので、切れるわけではありません。

  一つ目は、刃が短か過ぎて、失敗。 二つ目は、角材を太いものにし、刃を長くしてみました。 乗った時に、倒れてしまわないように、コンクリート・ブロックを左右に載せて、ガイドにしました。 一ヵ所目で外れず、ホイールが少し歪んでいる部分にかけて、やり直したら、何とか、ビードが落ちました。 やれやれ、とりあえず、第一関門は突破したか。

  バルブの裏側を出し、ニッパーで、ゴムを切って、取り外しました。 今日は、ここまで。 アマゾンに注文した、新しいバルブが届かなければ、先に進められません。 おそらく、バルブの取り付けは、できると思うので、次の関門は、ビードを上げる事です。 上げるというと分かり難いですが、空気を入れて、圧力でビードを押し、「パン!」と、入るべき場所に嵌め込む事を、「ビードを上げる」というのです。

  ガソリン・スタンドなどにある、エア・コンプレッサーを使えば、簡単ですが、足踏み式空気入れだと、うまくいくかどうか、不安。 2011年に、当時乗っていたバイク、セロー225WEの後輪を交換した時には、うまく行きましたが、車のタイヤは初めてで、自信は、全くありません。

7599 ≪金柑泥坊≫

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≪写真上≫
  2月15日に、ベランダから、庭の松の木に、高倍率ズーム機、ペンタックスX70を向け、望遠で撮った、鵯(ヒヨドリ)。 金柑泥棒とも言います。 他にも、金柑を食べに来る鳥はいますが、ほとんどが、鵯です。

≪写真下≫
  うちの金柑ですが、3月8日に、ヒヨドリの団体様が到来し、ほぼ、全て食い尽くして行きました。 食い散らかしたカスが、庭中に散乱して、掃除に苦労しました。